上海・豫園の完全ガイド~豫園観光に必要な情報を徹底網羅
せっかく上海に来たのだから、「これぞ中国!」という雰囲気を存分に味わえる、伝統的な庭園を散策したいですよね。
そこで本ブログでは、400年以上の歴史を誇る上海の人気No.1庭園、「豫園」について、皆さんが「欲しい~!」と思う情報を全て網羅してお届けします!
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目次
豫園(よえん)とは?
豫園の始まりは、16世紀の明の時代にさかのぼります。
潘(はん)というお役人が、「都会の喧騒から離れ、両親がゆっくりと過ごせる庭園を作りたい」 という想いで、広大な庭園を建設したのが元です。
名前の「豫」は “楽しむ”、「園」は “庭” という意味があり、「楽しみの庭」や「平和で安らぎのある庭」といったニュアンスを持ってますよ。
その後は戦争や社会の変化によって荒廃…。19世紀のアヘン戦争や太平天国の乱で大きなダメージを受け、庭園は一時廃墟のようになってしまいます。
しかし、その都度に修復され、今では「歴史あり、グルメあり、ショッピングあり」上海屈指の観光名所としてよみがえりました。
豫園の見どころ
【九曲橋(きゅうきょくばし)】
豫園に入って真っ先に飛び込んでくるのが「九曲橋」です。
中国では「九」という数字が縁起の良いものとされ、「九曲」の形には邪気を払い、福を呼び込むという意味が込められてますよ。
また、古来から受け継がれてきた“九九归一”の理念は、常に初心を保ちながら人生の最高点を追求すること、家族円満、自然との調和を意味します。
橋の中央には上海で名高い「湖心亭茶楼」と呼ばれる六角形の東屋があり、中国茶をたしなみながら眺める湖の風景は格別!
夕暮れ時には水面が黄金色に染まり、周囲の伝統建築と調和した趣深い景色が楽しめますよ。

【大假山(だいかざん)】
高さ14メートル、2000トンもの浙江黄石を積み上げた、江南庭園最大級の人工山です。この黄石はとても硬く、陽の光を浴びると金色に輝くと言われてますよ。
中国庭園特有の「借景(しゃっけい)」技法を利用し、遠くの風景を取り込みながら、限られた空間の中に「無限の広がり」を表現しているそうです。
豫園全体の美しい風景を一望したい場合は、山頂にある「望江亭」に登るのがお勧め。

【点春堂(てんしゅんどう)】
「点春堂」は、清の道光年間(1821年)に建てられた豫園内の歴史的建築のひとつ。
名前の由来は、中国の詩人・蘇軾(そしょく)の詩「翠点春妍」にちなんでおり、春の美しさや活気を象徴しています。
実はこの建物、中国変遷の歴史的舞台ともなってますよ。
1853年、「滅清復明・貪官剿滅(清を倒し明を復興させ、腐敗した役人を討つ)」をスローガンに反清運動を展開していた小刀会は、この点春堂を司令部として戦いの指揮を執りました。
17か月間もの睨み合いの後、最後は列強と手を組んだ清朝が小刀会を鎮圧。代償として、イギリスが上海の海関(海の税関)を掌握するに至ったという歴史です。
精巧な建築装飾に加え、激動の近代革命史を肌で感じたい人にはお勧めのスポットですよ。

【龍壁(りゅうへき)】
豫園を歩いていると、壁にユニークな龍の装飾があるのに気づくはず。
この「龍壁」は、邪気を払うとされる伝説の龍をかたどったもので、庭園全体を見守る存在です。
中国では、龍は古くから吉祥の象徴とされ、権力や尊貴、幸運を司る存在とされてきました。そのため、龍壁を撫でると幸運が訪れる?なんていう伝説もありますよ。
龍の頭は入り口付近にあり、体がうねるように壁を這う様子は迫力抜群です!

【三穗堂(さんすいどう)】
正門近くにある「三穗堂」は、「梁上三穗」という中国の古典に由来し、豊作や繁栄を象徴したお堂です。
この場所は官府が地元の士紳や商人を集め、皇帝の勅令を伝達する場としても利用され、当時の上海の富裕層や知識人が政治、経済活動を行う重要な拠点でした。
清代後期には米や豆の計量基準を決める「校斛廳」として使われ、商業の発展にも大きく関わっていましたよ。
梁や壁には稲や麦、玉米、高粱などの穀物が彫刻され、豊穣を願うデザインが特徴的。お堂としては豫園で一番広々としていて、屋根の両端には、歴史上の忠義の象徴である張飛と嚴顔の像も配置されてます。
【玉玲珑(ぎょくれいろう)】
その名の通り「玉」のように美しく、「玲珑(れいろう)」— 透き通るような造形を持つことで有名な巨大太湖石です。
雨が降ると無数の穴から水が流れ、まるで石が呼吸しているよう。。との謳い文句からも分かるように、この石はもともと江南の名士が所有し、文人たちが詩を詠む題材にしていたそうですよ。
“江南三大名石”の一つとして称えられ、庭園美学の象徴として、たくさんの観光客が写真を撮る人気スポットです。

【積玉水廊(せきぎょくすいろう)】
积玉水廊は、豫園内の池に沿って優雅に伸びる回廊で、水面に映る美しい風景を楽しめるスポットです。
「积玉」とは「集まった宝玉」を意味し、水に映る庭園の景色がまるで玉を散りばめたように輝くことから名付けられました。
曲がりくねった構造が特徴的で、これにより、歩くたびに視点が変わり、異なる景色を楽しめる「移步换景」の効果が生まれてます。


豫園商城でショッピングとグルメを満喫
「豫園商城」は、伝統的な建物の中にレストランやお土産屋さんがぎっしり詰まった、人気のショッピングエリアです。
明代に造られた豫園を囲むように広がっていて、歴史を感じながら食べ歩きやお買い物を思いっきり楽しめる、まさに”古き良き”と”今”が融合したスポット♪
豫園商城おすすめのグルメスポット
①南翔饅頭店
120年以上の歴史を持つ、言わずと知れた老舗名店です。5年連続でミシュラン入りした小籠包は、上海に来たら食べずには帰れませんよ!
祝日や休日には長蛇の行列ができるほど人気なので、早めに食べたい場合は朝一で並ぶのがコツです。
注文してから手作りで蒸すできたてホカホカの小籠包は、皮の薄さとモチモチ感のバランスが完璧♡中から溢れ出すジューシーな肉汁は、まさに飲むスープレベルの旨さです。
レストランにも入れますが、小籠包だけならテイクアウト専用の窓口で売ってますよ。ポンプできる黒酢が置いてあるので、お好みでかけてどうぞ♪


おすすめ看板メニュー
・传统鮮肉小籠包(豚肉のショーロンポー)40元/6個
・招牌蟹黄鮮肉小籠包(上海蟹と豚肉のショーロンポー)72元/6個
営業時間:11:00 ~ 14:00、17:00~20:30
②緑波廊
「緑波廊」の歴史は深く、1559年に茶楼としてオープン。明清時代の文化人や商人たちが集い、詩を詠んだり商談をしたりする場として賑わいました。
その後 1978年に本格的なレストランとして改装され、以来、上海・蘇州料理の名店としてその名を馳せています。
豫園のシンボルである「九曲橋(きゅうきょくばし)」のすぐそばにあり、上海の伝統料理を最高の雰囲気で味わえる(夜のライトアップはとっても綺麗)老舗レストラン!と高い評価を得てます。
数々のVIPや国家元首ご用達としても名をはせ、イギリスのエリザベス2世が訪れた際には「技術が精巧で、味も素晴らしい!」と絶賛したそう。


おすすめ看板メニュー
・緑波廊八宝鸭(丸ごと鴨に、もち米、ハム、干し貝柱、栗など8種類の食材を詰め込んだ贅沢な一品)
・生爆鳝背(中国ウナギ?をカリッと揚げた後、甘辛いソースで炒めた料理)
・扇形甩水(扇形に美しく盛り付けられた魚料理)
・白切南汇桃园鸡(上海・南汇地区の桃園で放し飼いにされた地鶏の中華風茹で鶏)
・萝卜丝酥饼(サクサクのパイ生地の中に、大根の千切りがぎっしり詰まった伝統点心)
一人当たり予算:約200元
営業時間:11:00 ~ 14:00、17:00~20:30
また、「緑波廊点心铺」では月餅や老婆餅など、中国伝統菓子も手作り・テイクアウト販売してます。
特にサクサクのパイ生地に甘いor塩味の餡が入った上海菓子「蟹壳黄」は一度食べておくと上海通に♪

おすすめ看板メニュー
・緑波廊蟹壳黄(上海のサクサクパイ)30元/3個
・鲜肉月饼(豚肉の月餅)7元/1個
③上海老饭店
上海で美味しい本帮菜(上海料理)を食べたいなら、150年以上の歴史を持つこちらへ!
「濃油赤醬(ノンヨウチージャン)」と呼ばれる、甘辛く濃厚な味付けが特徴の上海料理の発祥地として、五代にわたり脈々と技術が継承されているそうです。
特に「非遺十二道」と呼ばれる12品の上海料理(油爆河虾、草头圈子、八宝辣酱、青鱼秃肺、清炒鳝糊、扣三丝、八宝鸭、红烧河鳗、虾籽大乌参、松鼠鳜鱼、清炒蟹粉、腐乳扣肉)は、上海観光に訪れたらぜひ味わっておきたい逸品。
とにかく料理でも、雰囲気でも、「中国っぽさ、上海っぽさ」が全面に光るレストランを選ぶなら、上海老飯店はピッタリですよ。
最大1500人を収容できる広々としたスペースがあるので、会社や家族の集まり・お祝いごとにも適してます。



おすすめ看板メニュー
・八宝鸭(丸ごと鴨に、もち米、ハム、干し貝柱、栗など8種類の食材を詰め込んだ贅沢な一品)
・扣三丝(ハム・鶏肉・タケノコを細く刻み、醤油ベースの出汁で仕上げた一品)
・虾子大乌参(大きなナマコをエビの卵と共にじっくり煮込んだ高級料理)
・草头圈子(豚モツを醤油で煮込み、豆苗と一緒に炒めた一品)
・松鼠桂花鱼(カワスズキをリスのしっぽのような形にカットして揚げ、甘酸っぱいソースをかけた料理)
一人当たり予算:約180元 ~ 300元
営業時間:11:00 ~ 14:00、17:00~20:30
豫園商城おすすめのお土産
①五香豆(ウーシャンドウ)
そら豆を五香粉(シナモン、八角、クローブなど)などで味付けした、香ばしいお豆菓子です。
最もポピュラーな“奶油味(クリーム味)”を筆頭に、色々な味のパッケージが小分けで売ってますよ♪

②梨膏糖(リーガオタン)
清の時代から親しまれている上海の伝統的キャンディーです。
主な材料は梨のエキス・ハチミツ・生姜・甘草・ナツメなど、甘さの中で香るほんのりとした薬膳の風味が特徴。昔ながらの「老上海」風の缶や紙箱に入っているものもあり、おしゃれなレトロパッケージは観光客にも大人気!

③上海絹織物・シルクスカーフ
豫園商城には、中国伝統のシルク製品を扱う店が多くあります。特に、繊細な刺繍が施されたシルクスカーフは、高級感があり、おしゃれなギフトに最適!

④伝統的な切り絵(剪紙)
中国の縁起物として人気の「剪紙(切り絵)」は、壁に飾るだけでお部屋が一気に中華風!干支や福の字が描かれたデザインが多く、お正月の装飾にもぴったりですよ。
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⑤中国茶葉と茶器
お茶好きにはたまらないお土産といえば、高級中国茶と茶器のセット。
試飲して決めるのがいいですが、いっぱいありすぎて分かんないよ!という人は以下をご参考ください♪:
- 緑茶なら… 龍井茶(爽やか&甘み)、碧螺春(香り豊か&まろやか)、黄山毛峰(やさしい甘み)
- ウーロン茶なら… 鉄観音(コク深い&花の香り)、大紅袍(濃厚&ほのかな焙煎香)
- ジャスミン茶なら… 茉莉花茶(華やかな香り&すっきり味)

⑥上海のお菓子
こちらも豫園でたくさん見かけるお土産です。
桂花糕(キンモクセイの蒸し菓子)、緑豆糕(緑豆のお菓子)、龙丝酥(ふわっとほどけるお菓子)など、色々な上海菓子が売ってるので、気になったらぜひトライしてみましょう!

⑦老上海風のマグネット&ポストカード
上海のレトロな街並みや有名スポットをデザインしたマグネットやポストカードは、お手頃価格で気軽に買えるお土産。
旅の思い出にいくつか揃えてみるのもいいですね!


豫園の基本情報
豫園への行き方
タクシーの場合は「豫園」を紙に書いてドライバーさんに見せれば連れて行ってくれます。
地下鉄の場合は、10号線/14号線の「豫園」駅、7号口を出れば、目の前の道路を渡ってすぐ豫園商城です。写真のような、大きな門が見えるのですぐ分かりますよ。
よくあるのが上海ディズニーランドから地下鉄で行きたい場合、地下鉄11号線の「迪士尼」駅(ディズニー駅)嘉定北方向に乗って「交通大学」駅まで行く⇒10号線の基隆路方向に乗り換えて「豫園」駅、が一番スムーズです。

豫園の営業時間
【豫園の営業時間】9:00 ~ 16:30(最終入園16:00、閉園16:30)。※毎週月曜日は休園、中国の祝日は通常通り開園。
豫園商城の営業時間
【豫園商城の営業時間】通常9:00 ~ 21:00。※季節やお店によって若干異なる。毎週月曜日は休園、中国の祝日は通常通り開園。
豫園のチケット料金
豫園は、九曲橋や緑波廊、その他お店が並んでいる場所は無料です。お堂がある庭園部分の参観は別途入場チケットが必要になりますよ。
- 繁忙期(4月1日 ~ 6月30日、9月1日 ~ 11月30日):大人40元
- 閑散期(7月1日 ~ 8月31日、12月1日 ~ 3月31日):大人30元
豫園商城は無料
豫園商城は無料で入場可能ですが、毎年開催される「豫園灯会(ランタン・フェスティバル)」の期間のみ有料となります。
このランタン・フェスティバルは、旧正月シーズンに行われる華やかなイベント。豫園商城全体が様々なモチーフを象った色とりどりのランタンで彩られ、幻想的な雰囲気が上海の冬の夜を思い出深いものに。
観覧は有料とありますが、例えば2025年であれば平日16:00前までは無料、混雑日でも14:00前までは無料で入場できるなど、昼間の時間帯を狙えば、無料で楽しめるチャンスもありますよ!
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豫園近くのおすすめホテル
豫園のすぐそばにあって、評判がいいホテルをおすすめします!
上海外灘盎格ホテル
豫園へのアクセスと10,000円前後のコスパを求めるならここです。お部屋は清潔でアメニティーも整っており、シャワー圧力も快適。
地下鉄駅・豫園・外灘が目と鼻の先にある最高の立地で、周りの飲食店もたくさんあります。
Crystal Orange上海外灘豫園ホテル
最高の立地、ほどよい価格、サービス、施設で一番バランスの良い、とても人気のホテルです。
スタッフの暖かいサービスに加え、子供や赤ちゃん連れにも行き届いたケアをしてくれるため、家族連れには特に一押し♪
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メルキュール上海豫園オンザバンド
こちらも豫園から徒歩圏内の人気4つ星ホテルで、快適さと便利さが一緒に欲しい旅行者にぴったりの一軒です。
広々とした客室には大きくてふかふかなベッドがあり、バスルームには嬉しいビデ付き♪
フロントで無料の温かいボトルウォーターを提供していたり、外灘や豫園へのシャトルサービスがあったりと、細やかな心遣いも好評です。
近くにはショッピングモールもあり、主要観光地へのアクセスも抜群。さらに、雨の日には傘を貸し出してくれる気配りまで!
上海観光で快適に、安心して過ごしたい方には特におすすめのホテルですよ。
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上海外灘花間堂・愉園
こちらも地下鉄駅・豫園・外灘まで数分で行けるという抜群の立地を誇る、ちょっとお洒落な人気デザイナーズホテルです。
フロントの美味しいお茶やスタッフの細かなサービスなど好評で、朝食ビュッフェも種類が多くて美味しいと評判。
価格帯はワンランク上がりますが、広々としたファミリールームも備えているので、家族で行く場合はこちらもおすすめですよ♪
ルネッサンス 上海 豫園 ホテル(上海豫园万丽酒店)
こちら、地下鉄「豫園」駅から徒歩わずか1分という抜群の立地が魅力!外灘や南京東路など主要観光地へも徒歩や地下鉄で簡単にアクセスできます。
客室は清潔で快適、ふかふかのスリッパや着心地の良いガウン、バラエティ豊かな美味しい朝食など細やかな気配りも好評です。
クラブラウンジからは上海の美しい夜景を一望でき、特別な時間を過ごしたい方にもぴったり。
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